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DTPデザイナーとは?仕事内容や必要なスキル、キャリアパスをご紹介!

#DTPデザイナー
投稿日2024年08月14日
更新日2025年02月05日

DTPデザイナーとは、デスクトップパブリッシング(Desk Top Publishing)の技術を用い、雑誌やカタログ、ポスターなど、日常生活で目にする様々な印刷物のデザインを担当するクリエイティブな仕事です。デジタル技術を駆使して、美しく機能的な印刷物を制作するプロフェッショナルでもあります。しかし、ネットで「DTPデザイナー」と検索すると「やめとけ」といったネガティブな単語も見受けられます。この記事では、DTPデザイナーの仕事内容や必要なスキル、DTPデザイナーになるために必要なスキルやキャリアパス、そして「やめとけ」と言われてしまう理由についても詳しくご紹介します。

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DTPデザイナーとは?

DTPデザイナーのデスク

DTPデザイナーの役割

DTPデザイナーとはパンフレット、カタログ、チラシ、ポスター、雑誌、書籍など、印刷物全般のデザインを手がける専門職です。単に見た目の美しさを追求するだけでなく、情報を整理し、ターゲットに伝わりやすいレイアウトを設計する役割を担います。

また、DTPデザイナーは、クライアントの意向をくみ取りながら、ブランディングやマーケティングの観点も考慮し、印刷媒体としての効果を最大化することが求められます。例えば、企業の広告用チラシでは、視線誘導を意識したデザインや、購買意欲を高めるキャッチコピーの配置なども重要な要素となります。

さらにデザインだけでなく、印刷工程や紙の特性、色の再現性にも精通している必要があります。デジタル上で完璧に見えても、実際の印刷物で意図通りの仕上がりになるとは限らないため、インクの特性や紙の種類を考慮したデータ作成が求められるのです。

DTPデザインの歴史と進化

DTPデザインの歴史は、印刷技術とデジタル技術の発展とともに進化してきました。かつて、印刷物のレイアウトやデザインは手作業で行われ、活版印刷や写植(写真植字)が主流でした。しかし、1980年代後半にAppleのMacintoshとAdobeのPageMaker(現InDesignの前身)などのソフトウェアが登場したことで、コンピュータ上でのデザイン作業が可能になり、DTPという概念が確立されました。

その後、Adobe IllustratorやPhotoshopの進化、さらにPDFやデジタル印刷技術の普及により、DTPデザインの現場は大きく変化しました。特に、カラー印刷の精度向上や、デジタルデータでのやり取りが一般的になったことで、デザイナーはより自由な発想でデザインを追求できるようになりました。

現在では、AI(人工知能)やクラウド技術の発展により、デザインプロセスの一部が自動化されるなど、新たな可能性が広がっています。DTPデザイナーは、最新のソフトウェアや技術を駆使しながら、より効果的で魅力的なデザインを生み出す役割を担っており、デジタルとアナログの両方の知識が求められる時代となっています。

DTPデザイナーの仕事内容

DTPデザイナーの女性

印刷物のデザインプロセス

DTPデザインの最初のステップは、クライアントとの打ち合わせから始まります。この段階では、以下のようなポイントを明確にしていきます。

  • デザインの目的:販促用のチラシなのか、企業のブランドブックなのか、用途によってデザインの方向性は大きく異なります。
  • ターゲット層の特定:若年層向けのポップなデザインなのか、高級感のあるシックなデザインなのか、ターゲットに応じたアプローチが必要です。
  • 仕上がりサイズと印刷仕様:A4、B5、ポストカードサイズなど、印刷物の用途に応じて適切なサイズを選定します。また、カラー印刷かモノクロか、用紙の種類はマットか光沢かなども検討します。
  • 参考デザインの確認:クライアントが希望するデザインのイメージに近い参考資料(他社のチラシやWebサイトのデザインなど)を共有することで、認識のズレを防ぎます。

このように、打ち合わせを通じてデザインの方向性を決定し、プロジェクトの基盤を固めます。

デザイン打ち合わせとラフデザインの作成

クライアントとの打ち合わせ内容をもとに、DTPデザイナーは Photoshop、Illustrator、InDesign などのソフトウェアを駆使してラフデザイン(初期案)を作成します。この段階での重要なポイントは以下の通りです。

  • レイアウト設計:情報が見やすく整理され、視線誘導が適切に行われるようにレイアウトを設計します。例えば、重要なメッセージは中央や目立つ場所に配置し、視線が自然に流れるようにデザインを工夫します。
  • 配色の決定:ブランドカラーやターゲットに合った配色を選定し、統一感のあるデザインを作成します。色彩心理学を活用し、ターゲットに適した色を使用することで、視覚的な訴求力を高めます。
  • フォント選び:読みやすさとデザインのトーンに合ったフォントを選定します。たとえば、高級感のあるフォントを使用すれば洗練された印象を与え、親しみやすいフォントを使用すればカジュアルな雰囲気を演出できます。
  • 画像やイラストの配置:写真やイラストを適切に配置し、デザイン全体のバランスを調整します。高解像度の画像を使用し、印刷時にぼやけることのないように注意します。

ラフデザインが完成したら、クライアントに提出し、フィードバックをもらいます。この段階で修正点を洗い出し、方向性のすり合わせを行います。

デザインの修正と最終仕上げ

クライアントからのフィードバックを受けて、デザインをブラッシュアップしていきます。修正作業では以下のポイントに注意します。

  • 文字や情報の修正:誤字脱字の確認はもちろん、情報の正確性もチェックします。特に、電話番号やURL、価格表記などは間違えると大きな問題になるため慎重に確認します。
  • カラープロファイルの調整:画面上で見えている色と印刷時の色は異なるため、印刷用のカラープロファイル(CMYK)に変換し、実際の仕上がりを考慮した色調整を行います。
  • 画像の解像度チェック:印刷時に画像がぼやけないよう、300dpi以上の解像度でデータを用意します。
  • フォントのアウトライン化:使用したフォントが印刷時に正しく表示されるよう、フォントのアウトライン化(ベクター化)を行います。

最終デザインが完成したら、クライアントに最終確認をしてもらい、問題がなければ印刷工程に進みます。

グラフィックデザイナーとの違い

DTPデザイナーとグラフィックデザイナーは混同されることがありますが、実際には異なる専門性を持っています。

比較項目

DTPデザイナー

グラフィックデザイナー

主な業務

印刷物のデザイン

Web・広告・ロゴなど多岐にわたるデザイン

専門分野

印刷用のレイアウト、フォント選定、紙質の考慮

ビジュアルデザイン全般

使用ソフト

Illustrator、Photoshop、InDesign

Illustrator、Photoshop、After Effects など

印刷知識

用紙選び、印刷方式、製本技術などに精通

印刷物以外のデザインにも対応

DTPデザイナーは特に 印刷に関する専門知識 を持ち、 紙の選び方、色の再現性、製本の技術 など、印刷物ならではの細かい調整を行うのが特徴です。例えば、チラシやカタログを制作する際に、オフセット印刷とオンデマンド印刷の違いを理解し、最適な方法を提案できるスキルが求められます。

一方、グラフィックデザイナーは印刷物だけでなく、ビジュアルデザイン全般に精通し、 Webデザイン、ロゴデザインなど、幅広いビジュアルデザインを手掛けることが多くなります。

DTPデザイナーに必要なスキル

SUCCESSと書かれたブロックの画像

必要なソフトスキル

DTPデザイナーとして成功するためには、デザインセンスだけでなく、Adobe Creative Cloudを中心としたソフトウェアスキルが必須です。Illustratorではベクターグラフィックの作成が重要で、InDesignでは複雑なレイアウトの管理が求められます。また、Photoshopを使用して写真の加工や補正も行います。印刷知識やタイポグラフィの理解も重要です。これらのソフトとデザインスキルは、専門学校のほか、独学でも身に付けることができます。

必要な資格

デザイン検定やDTPエキスパート認定といった資格は、DTPデザイナーになるために必須の資格ではありませんが、スキルの証明として役立ちます。これらの資格は、デザインの理論や実践的なスキル、印刷技術に関する知識を深めるための指標となります。また、色彩検定やPhotoshopクリエイター能力試験などの資格も、DTPデザイナーとしてのキャリアをサポートします。

ソフトウェアスキルの重要性

Adobe Creative Cloudの習熟度が、DTPデザイナーの実力を左右します。特にIllustratorやInDesignのスキルは、デザインの品質を高める上で欠かせません。これらのソフトウェアを使いこなすことで、より複雑で精緻なデザインを実現できます。効率的な作業フローを確立し、デザインの幅を広げるためにも、日々のスキルアップが重要です。

DTPデザイナーに向いている人とキャリアパス

キャリアアップをしているような女性の後ろ姿

向いている人

DTPデザイナーに向いているのは、細部にまでこだわりを持ち、綿密な作業が得意な人です。クリエイティブな発想を形にする能力が求められ、常に新しいデザインのトレンドを追求する姿勢も必要です。さらに、コミュニケーション能力の高さや、クライアントの要望を的確に理解しデザインに反映することが求められます。

キャリアパスと将来性

キャリアパスに関しては、DTPデザイナーからアートディレクターやクリエイティブディレクターへのステップアップが考えられます。また、フリーランスとして独立し、個人事務所を設立する道もあります。さらに、デジタル化が進む中で、オンライン出版やデジタルメディアにも活躍の場が広がっています。

求人と平均年収

DTPデザイナーの求人は多く、特に広告代理店や印刷会社、出版社などでの需要が高いです。年収は経験やスキルによって異なりますが、平均年収は約398万円。経験を積むことでさらに高い年収を目指せますし、フリーランスとして成功した場合は大幅な収入アップも可能です。また、企業によっては賞与や福利厚生も充実しているため、収入面での安定を求めることもできます。

▲出典:求人ボックス DTPデザイナーの仕事の年収・時給・給料
※2024年10月30日時点

DTPデザイナーが「やめとけ」と言われる理由

DTPデザイナーという職業について検索すると、「やめとけ」といった関連ワードが出てくることがあります。その理由の一つに、DTPデザイナーの業界は非常に競争が激しいことが挙げられます。特に、デジタル化の影響で紙媒体・印刷物の需要が減少しており、仕事の安定性に不安を感じることがあります。このような背景から、業界の将来性に疑問を持つ声が多く、「やめとけ」という意見が広まりやすいです。

しかし、DTPデザイナーとしてのキャリアには多くの魅力もあります。クリエイティブな表現が求められる仕事であり、自分のアイデアを形にして社会に発信できる喜びがあります。特に印刷物などの制作物は、手に取って見ることができるため、完成した作品が手元に残るという達成感があります。さらに、フリーランスとして独立することで、自分のスタイルや価値観を活かしながら自由な働き方を実現することも可能です。DTPデザイナーは、自分のスキルを高め続けることで、デザインの世界で長く活躍することができる魅力的な職種です。

DTPデザイナーになるためのステップ

DTPデザインをする男性

学習方法

DTPデザイナーになるには、まずデザインの基礎を学ぶことが大切です。専門学校やオンラインコースで学ぶ方法もありますが、独学でも勉強は可能です。様々な方法でデザインの理論や実践的なスキルを学びながら、実務経験を積むことができる企業への就職を目指しましょう。

独学と専門学校の比較

独学では、インターネット上の無料教材や動画チュートリアルを活用することが効果的です。これにより、自分のペースで学習を進められます。一方、専門学校では体系的に学べる利点があります。指導者のもとで学び、実際のプロジェクトを通じて実践的なスキルを身につけることができます。どちらの方法でも問題ありませんが、自分に合った学習スタイルを見つけることが大切です。

ポートフォリオの作成とアピール方法

ポートフォリオを作成し、自分の作品をアピールすることも重要です。ポートフォリオは就職活動やクライアントとの打ち合わせで自分のスキルを示す有力なツールとなります。作品の選び方やレイアウトの工夫を通じて自己PRを最大限に行いましょう。特に自分のスタイルや得意分野を明確に示すことで、他のデザイナーとの差別化を図ることができます。

まとめ

印刷物が並べられた様子

DTPデザイナーは、印刷物のデザインを通じて視覚的な情報伝達を担う重要な職種です。必要なスキルや資格を取得することで、クリエイティブなキャリアを築くことができます。常に変化するデザインのトレンドに対応しながら、自分のスキルを磨き続けることが、DTPデザイナーとしての成功につながります。これからDTPデザイナーを目指す皆さんには、ぜひ自分のスタイルを追求しながら、活躍の場を広げていっていただきたいと思います。

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