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クリエイターの声

クリエイターへの信頼があるから、自由にできる ― matsuokaさん

映像ディレクター・matsuokaさん

#動画制作#インタビュー#フリーランス
投稿日2023年11月27日
更新日2024年08月16日

opusr Creator's Voice vol.6

オプサーで活躍されているクリエイターの皆様へ、クリエイターとしての想いやオプサーとの関わりについて語っていただくインタビュー企画《opusr Creator's Voice》。

今回は matsuoka さんへ、オプサーが独立までの経緯や、オプサーを通じて実現した案件について聞かせていただきました。

Creator Profile

映像ディレクター・matsuokaさん

Name:matsuoka 
Category:グラフィックデザイン / 広告クリエイティブ / コピーライティング / 3DCG背景モデリング / 3DCGモーションデザイン / 動画制作 / 2Dアニメーション / 3Dアニメーション
Profile:ポストプロダクションにてCMなどの動画編集を約6年間、映像制作会社で映像制作ディレクションを7年ほど担当し、 今年3月にフリーランスの映像ディレクターとして活動を開始。 企画立案から、演出、カメラ、編集、モーションデザイン、3DCGと、 幅広く経験。

会社員として働きながらも、スキルを拡張し独立へ

ーはじめに、今までの経歴をお伺いできますか
大阪にある専門学校でデザインや美術の基礎を学び、その後ポストプロダクションに入社しました。
その会社がテレビ局の子会社だったため、テレビ番組やテレビCMを中心に編集オペレーターとして働いておりました。
当初はテープ編集が主だったので、大きな機材を相手に編集業務を行っておりましたが、そこから徐々にパソコンを使った編集に移行し編集基礎を学んでいきました。

その後、東京への上京とともに映像制作会社に転職し、全く経験のなかったディレクションの基礎を学びながら映像制作を行っており、そこから2023年の3月に独立をしてフリーランスとして活動をしております。

ーこれまでのご経歴に対して、現在ご対応されているお仕事の領域が広いように感じるのですが、どのように知識やスキルを深められたのでしょうか?
ポストプロダクション時代はもちろん映像編集が主な仕事ではありましたが、テレビ局付きの編集だったこともあり、タイトルデザインやモーショングラフィックの制作も多く経験してまいりました。
また3DCGについては専門学校で基礎知識を学んでおり、その後会社の先輩から学ぶなどして技術の幅を広げてきました。
その他の知識や技術についても、仕事での経験を通して覚えていきました。

ーこれまで会社員として長く働かれてきた中で、このタイミングで独立された理由を教えてください
個人的なことですが、子供が生まれたことが一番のきっかけです。子供との時間をいかに作るか、どう子育てをシェアするかを考えた時に会社員を続けることは難しいと判断し、一念発起してフリーランスという道を選びました。

ーフリーランスになって良かったことはありますか?
今は自分でスケジュールを立てられるので、家族との時間をしっかりととりながら、お仕事もありがたいことに継続的にいただけており、独立して良かったと感じております。一方で、稀に案件がマッチングしないタイミングなどもありますので、不安に感じる瞬間もあります。

【まいばらマルシェ次回告知映像】

クライアントの満足や納得だけでなく、消費者に広く伝わるクリエイティブを

ー独立するにあたって、最初はどのようにお仕事を得ていましたか?
前職からの繋がりでお仕事をいただけるケースもありますが、前職との関係値を考えると自分で新たにお仕事を取っていくべきだと考えておりましたので、自ら営業をかけたり積極的に動いておりました。

当初は知見が少なかったこともありビジネスマッチングサービスの活用は検討していなかったのですが、すでにオプサーに登録していた知人に勧められ、オプサーを活用するようになりました。

ーオプサーを利用してみて、ビジネスマッチングサービスの印象はどう変わりましたか?
オプサーではクリエイターを信頼してお任せいただけるといった点が大きな違いかと思います。任せていただける領域と介入いただく領域との線引きがはっきりされているので、ある程度自由度を持って安心してご提案できる点も非常にありがたいです。

他のプラットフォームも利用してみたことはあるのですが、線引きがはっきりしておらず案件を進めながら後から調整が必要になったりするケースも少なくないため、やりにくさを感じることもあります。

ー今後オプサーで増やしていきたいお仕事や、オプサーへの期待はありますか?
ゼロベースから企画することが好きなので、企画立案から関わることのできる案件などが増えてくると嬉しいですね。多くの案件はある程度、企画の方向性が固まってからお声がけいただくケースが多いですが、形になる前のアイデア出しからの部分でもお手伝いできることは多くあると考えています。

また、モーショングラフィックなどは今後、需要の高まる分野でもあると思いますし、個人的にもこの領域が好きで長く経験してきているので、お任せいただけると嬉しく思います。

ー企画立案の部分から関わりたいというお話がありましたが、クリエイティブワークにおいて大事にしている信条などはございますか?
まず、アウトプットの品質については、映像制作の案件を頂くことが多いので、もちろん、見た目の印象や質などはこだわるポイントの一つです。しかし、それ以前に最も重要なのは、ご提案するクリエイティブの構成や編集の一つひとつについて、「なぜそうしたのか?」を言語化することです。

演出や構成、デザインには一つひとつ必ず理由があって構築しています。
それを言語化し、クライアントにご納得いただけるようにお伝えするまでが我々の仕事だと考えています。

また、別の観点ですと、クライアントワークでよく陥りがちなのですが、クライアントが満足すればそれで良しとしてしまう発想には注意が必要だと考えています。クリエイティブは広く知られ、広く伝わってこそ意味をなすものです。最終的に届けるべき人々(エンドユーザー)に、どういった印象を与えられるかをクリエイティブの提案者である私たち自身が最も意識しなくてはなりません。

そのため、クライアントの要望に合わせて”置きにいく”のではなく、最も伝えなければならないことは何かをブレずに提案することが重要だと思います。

ークライアントによっては、案件に求める解像度が異なる場合もあると思いますが、その場合どのように制作を進めていますか?
先ほどお伝えした通り、クライアントへの言語化や最終的な視聴者へ届けるメッセージが最重要事項ではありますが、当然、納期もありますし、クライアントとコミュニケーションを取れる回数も決まっています。

そのように限られた時間のなかで、いかにご納得していただけるよう言語化できるか、与えられた条件の中で最上のものに仕上げられるよう、自分の中で線引きをして進めています。

今までの実績や実力が、揺るがない強みになっていく

ー今までのお仕事を通して、印象に残っているご経験はありますか?
前職で取り組んだBOVAというアワードの仕事が印象に残っています。企画から制作まで、全て社内のスタッフでチームをつくって取り組んだコンテンツになるのですが、そこではメインのカメラマンを担当させていただいておりました。

カメラマンだけで参加する経験もなかなかないのでそれ自体も印象的ではありますが、それ以上に、スタッフ全員が自分達の役割を超えて、全員でアイデアを出し合い議論しながら制作を進めていったことが強く記憶に残っています。

枠を超えてアイデアを出し合うことで、自分では思いつかない撮影方法なども見えてとても良い経験になっています。

【2022 BOVA 協賛企業賞 受賞作品】

ー少し話は変わりますが、表現の手段やコンテンツの接点が多様化・多量化している中で、インフルエンサーのような従来とは異なるジャンルの”クリエイター”も増えています。その結果、クリエイティブ一つひとつのクオリティよりも、発信者自身が持つ影響力や情報発信量の方が重視され、クリエイティブ一つひとつの質に対する期待値や投資は相対的に下がってきているようにも感じています。この点について、松岡さんはどのようにお感じでしょうか?
おっしゃる通り、昨今はSNSインフルエンサーや動画プラットフォームの”クリエイター”を起用するケースが増えていると思います。実際、クリエイティブの質に関係なく、インフルエンサーや”クリエイター”自身がフォロワーを抱えており、数字としても効果が見えやすい点は企業側の立場に立てば活用しやすいだろうと感じます。

しかし、インフルエンサーや”クリエイター”による案件も昨今は飽和状態になり、非常に厳しい状況なのも明るみになってきていると思います。その結果、やはり企画そのものがしっかりと練られ、細部まで緻密に設計されたクリエイティブでないと、本当の意味での効果は得られないと感じる方々が増えてくる、改めて質の高いクリエイティブへのより戻しが生じる可能性は大いにあると考えています。

そうなってきた時に、確かな技術や経験をもったクリエイターの作品が、SNSなどのプラットフォーム上で強くなっていく可能性は高いと思います。
現にそのようなクリエイターの作品をSNS上で発見し、企業側が直接オファーをするという流れも起こっています。

その意味では、今後クリエイティブ業界はもっと面白くなっていくのではと感じています。

ーそれでは最後に、松岡さんの今後の展望について教えてください
今後はしっかりと歴史やストーリーを持ちながらも、まだ世の中に知られていないような企業、例えば地方でモノづくりをされている企業などのお仕事に参加してみたいと思っています。

先ほど申し上げた通り、クリエイティブの世界はもっと面白くなると思います。だからこそ、広告やクリエイティブというものがきちんと活用され、ビジネスへの影響を肌で感じられるような仕事にチャレンジしたいです。

また、映像制作という仕事に長年携わってきたので、基本はそれ一本でやっていくつもりでしたが、フリーランスになって何をしても良いのだということに気づき、今はその自由さを楽しみたいとも思っています。

例えば自作のゲームを作ってみるなど、全く動画とは関係ない分野にもどんどんチャレンジをしていきたいです。

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