独立デザイナー必見!スタートダッシュに必要な準備7選
デザイナーとして独立し、フリーランスになることを検討して、いざ独立しよう!と思っても、準備するにも何から手をつければ良いかわからない方は多いと思います。
そんな悩みをお持ちのデザイナーの方へ、本記事では独立する際に必要な手続きや準備しなければいけないことを0から具体的にご紹介します。
フリーランスとして独立するための準備
フリーランスとして独立する際にはまず初めに3つの重要な手続きを完了させなければなりません。
1つ目が国民健康保険への加入、2つ目が国民年金への加入、最後3つ目が開業届の提出になります。
国民健康保険への加入について
原則として退職日の翌日から14日以内に国民健康保険に加入する必要があります。
手続き自体は、居住地の市町村役場で行うことができ、オンラインでの申請が可能な地域もあります。
必要な書類は自治体によって異なりますが、身分証明書や住民票などが必要になるので忘れずに持っていきましょう。
国民年金に加入
自営業者でも国民年金に加入することは義務付けられております。
国民年金の保険料は固定額で毎年見直されます。経済的な理由で支払いが困難な場合は、手続きの中で免除や猶予の申請が可能です。
保険料の負担を軽減しつつ、将来の年金受給権を守ることができるので、調べながら慎重に手続きを行っていきましょう。
開業手続きについて
次に独立する際に検討すべきことは「個人事業主」として開業するか、「法人を設立」するかの2つの選択肢です。
下記では開業の2つの種類について手続き方法も含め解説してあります。
個人事業主としての開業
多くのデザイナーは個人事業主として開業する方が多く、開業のためには最寄りの税務署に個人事業主の開業届を提出し、必要に応じて青色申告の適用申請を行います。
また、年間の収支計算書とともに確定申告を行い、所得税と住民税の納付が必要となり手続きや会計などはfreeeやマネーフォワードなどのツールを使うとよりスムーズに開業の手続きが行えます。
法人(合同会社や株式会社)として開業
法人として開業する場合、手続きは個人事業主としての開業より少し複雑です。開業の手続きやそれに伴う初期費用などが発生しますが、企業としての信頼性は個人の方より高まります。実際に合同会社や株式会社を設立する際には、定款の作成、公証人への認証、商業登記を行う必要があります。
各法人形態の特徴としては合同会社は設立が比較的簡単で、運営が柔軟ですが、あなたの将来の目標や案件の数、収入などを加味した上で慎重に開業形態を選択しましょう。
事業用銀行口座の開設
独立デザイナーが事業用の銀行口座を開設する際は、手数料の低さ、インターネットバンキングの使いやすさ、支店へのアクセスの良さなどを重視すると良いでしょう。
また口座管理に関しては事業用の銀行口座は、プライベートは別にすると事業の収支が分かりやすく税務処理の際に、混ざって困ることはなくなるのでおすすめです。
もし開所届の提出時に「屋号」を記載していた場合は、屋き付きの銀行口座を開設することも可能です。
注意事項として事業用口座の開設には本人確認書類に加え開業届などの提出などが必要になります。また開設できる銀行が限られていたり、期間も個人での開設に比べ時間がかかるので注意しましょう。
ネット銀行では以下の銀行が屋号付きの口座開設が可能です。
- PayPay銀行
- 楽天銀行
- GMOあおぞらネット銀行
確定申告の準備について
確定申告を行う際に年間を通じた収支の記録を整理し、書類やデータを保管しておきましょう。
確定申告自体は、通常、事業年度が終了した後の数カ月以内に行われます。
申告には、収入の金額、必要な経費、事業に関連するその他の費用を記載した申告書を税務署に提出することが必要ですのでまとめておきましょう。
初めての確定申告である場合、地元の税務署で開催される申告支援のセミナーや、税理士からのアドバイスを聞きに行くことがおすすめです。
またオプサーのユーザーであれば、優待特典としてフリーランスに特化した税理士事務所の顧問料が初月無料で受けることも可能です。一定の売上がたち、会計・税務を税理士に任せたくなったら問い合わせしてみましょう。
ブランディングとネットワークの構築
独立デザイナーとしてクライアントから案件を獲得するためには、単に優れたデザインスキルだけでなく、効果的なブランディングと様々なネットワークの構築が大切になってきます。ここでは、自己のブランドを確立し、業界内で影響力を築くための基本的なステップを解説します。
屋号の選定と登録
屋号は、会社法人でいう会社名になる大切な要素です。
決める際には、あなたがどんなお客さんをターゲットにしたいのか、会社としてどんなことができそうなのかをクライアント目線に立った時にすぐイメージできるような名前にすると良いでしょう。
屋号を決定したら、商標権の侵害を避けるために、同業他社との重複がないかを確認することが可能であれば、商標登録やドメインの確保を行うことで、法的なトラブルを未然に防ぐことができます。
商標検索の際には特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)やToreru商標検索を利用すると簡単に調べることができます。
名刺の作成
名刺の作成はセミナーや交流会の場でクライアントや同業者の方と交換する機会が多いと思うので、屋号と同様に受け取った相手がぱっと見であなたがどのような事業をしているのか、どのようなイメージを持って欲しいのかなどを意識しながら相手の印象に残るデザインになるよう作成することを意識しましょう。
また後日連絡をいただけるように名刺にはSNSやチャットツールのIDを載せることもお勧めします。
契約書の作成と管理
独立デザイナーとして、契約書を用意する方法として自身で一からワードなどで作成する方法もありますが、オンラインのテンプレートを利用する方が多いです。
これらのテンプレートをベースに、案件に応じてクライアントとの齟齬がないよう細かいところを調整し、自分のビジネスに合わせてカスタマイズする必要がありますが一から作るよりは早く作成できます。
ツールや作成方法
オンラインツールを使用して契約書を締結・管理することで、契約業務をスムーズかつ効率的に行うことができます。例えば、クラウドサインやAcrobat Signのようなサービスを利用すると、オンラインで契約書を送付・署名することができ、印鑑なしでスピーディーに署名してもらうことができます。書面で「継続的取引の基本となる契約書」を締結する場合一通につき収入印紙4,000円分を貼る必要がありますが、電子署名であれば印紙も不要なためコストカットができます。
契約書の基礎知識
独立デザイナーとして、契約書の作成、契約内容の理解、管理は注意して行わなければ行けません。
契約書を作成することにより報酬の支払いや業務範囲などが双方間で法律的な取り決めが行われたことになるので、結んでいた方がお互いが不信感なくスムーズに業務を行うことができるので必ず契約書は内容の合意も得た上で締結しておきましょう。
効果的な契約書には、次の要素が含まれるべきです:
- サービスの範囲:具体的なデザイン作業内容
- 報酬と支払い条件:金額、支払い方法、期日
- 納期:プロジェクト完了予定日や重要なマイルストーン
- 著作権:成果物の著作権取扱い
- キャンセルポリシー:プロジェクト途中でのキャンセル時の対応
- 秘密保持:情報の非公開を約束する条項
- 紛争解決:問題発生時の解決手段
上記の要素を含めることで、契約がスムーズに進み、将来的なリスクを低減できます。
署名された契約書の管理
署名された契約書は、前述のようなクラウドベースのドキュメント管理システムを活用して案件や顧客ごとに保管するのがおすすめです。
書面の場合は紛失する可能性などを考慮して、原本とコピーの2つを持っておくのが良いでしょう。
契約違反への対処方法
契約違反が発生した場合は、契約書に記載されている手順に従って対応を進めましょう。
通常は、書面による通知でクライアントに確認をとり、その後必要に応じて法的措置を検討します。
契約違反が発生しないように契約書の締結を意識してクライアントへの進捗報告もできると未然にトラブルを予防できるでしょう。
クライアント獲得の営業活動
クライアントを獲得するための営業活動には以下のような手段があります。優先順位をつけて制作業務外の時間をつくりチャレンジしましょう。
- ポートフォリオの作成
自身の作品がどのような過程をたどって制作したか、などの再現性のある文章と実績を掲載しましょう。具体的な実務経験や仕事内容、実績のある業界と参考案件なども盛り込まれている事が重要です。ポートフォリオサイトを立ち上げることもおすすめします。
参考記事:フリーランスデザイナーのポートフォリオサイトの役割と制作に必要な要素とは - オンラインでのマーケティング
ウェブサイトを作成しSEO対策を施すことや、SNSで実績やデザインに対する熱量をアピールするのも効果的。 - ネットワーキングイベントへの参加
業界イベントやミートアップに参加して、同業者やクライアントとの関係をオフラインで築きましょう。
直接的な人とのつながりは案件を得る機会を生み出します。 - リファラル(紹介)
既存のクライアントに新規顧客を紹介してもらう方法です。既存のクライアントとの信頼を持っていただける有効な関係を築き、積極的に次の案件に繋げていきましょう。 - マッチングサイトでの案件獲得
オプサーのようなクリエイターマッチングサイトを利用することで、新規案件の獲得が容易になり、ビジネスの幅が広がります。
案件の相談が届いたら、自分のスキルや業務内容に適合しているかを確認し、見積もりや条件なども事前に確認して綿密にすり合わせを行いましょう。
これらの方法を組み合わせることで、独立デザイナーとしてのクライアント獲得とビジネスの拡大に繋げることができます。
まとめ
デザイン業界は常に進化しており、新しいトレンドや技術が次々と登場しています。
案件を取りに行くためには業界の最新動向を追い続け、新しいスキルを学んでいくことで作業効率の向上や新たなスキルを獲得できるでしょう。
そのためにワークショップ、セミナーへの参加を通じて知識を更新し、最新の同行を追い続け他のデザイナーやクライアントとのネットワーキングは新しいプロジェクトやコラボレーションの機会をもたらすことにも繋がるでしょう
これらのステップを踏むことで、フリーランスのデザイナーとして成功するための道を歩む中でも、充実したキャリアを築くことが可能です。
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