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イベントレポート<MaとChiの寺子屋 vol.7> 「良いクリエイティビティを引き出す、良いオリエンの条件」|カンロ・ライトパブリシティ・アートディレクター徳野氏が語る「共創のあり方」

内山妙子、朝倉道宏、徳野佑樹、萩原幸也

投稿日2026年08月24日
更新日2026年08月24日

2026年7月29日(水)、武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスの共創スペース「Co-Creation Space Ma」にて、クリエイティブやデザインに関わる人々が集うトーク&ネットワーキングイベント「MaとChiの寺子屋」の第7回が開催されました。

本レポートでは、事業会社とクリエイターという垣根を越えて数々のヒットを生み出してきた、カンロ株式会社の内山氏、株式会社ライトホールディングス/株式会社ライトパブリシティの朝倉氏、アートディレクターの徳野氏をお招きして行われたセッション「良いクリエイティビティを引き出す、良いオリエンの条件」の模様をお届けします。
モデレーターは武蔵野美術大学の萩原氏が務めました。

 単なる「発注・要件伝達の場」から、クリエイターの力を最大限に引き出すための「共創的なプロセス」へ。クライアントとクリエイターの間にある分断をどのように解消し、同じ方向を向いてプロジェクトを進めていくべきか、プロフェッショナルたちのリアルな実践知が交わされました。

MaとChiの寺子屋”とは?

「MaとChiの寺子屋」は、クリエイティブやデザインの分野に関わる学生・社会人が、誰でも気軽に参加し、学びあい、交流できる場を提供することを目的として、株式会社ヒューリズムの「オプサー」と武蔵野美術大学の2つの団体が共同主催となって運営するトーク&ネットワーキングイベントです。 
本イベントの中心地となるのは、共創を生み出す場として2023年6月にオープンした武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスの「Co-Creation Space Ma」です。
この「Ma」という空間には、大学と社会の『間』の空間という意味に加えて、武蔵野美術大学が教育理念として持つ「真に人間的自由」という意味での『真』、自信の知性や感性を磨くという意味での『磨』といった意味が込められています。
社会と大学のすき間のような空間「Ma」で、多様な人々による知見や知性といった「知(Chi)」が交差し、磨かれ、一つの町(MaChi)のような一体感を生み出す場となるよう、2つの団体が産学のすき間を超えて共創し、本イベントを運営しています。

スピーカー

内山 妙子 氏
カンロ株式会社  / 常務執行役員 マーケティング本部

 デザイナーとしてカンロ株式会社に入社後、マーケティング業務に従事。
2012年、直営店「ヒトツブカンロ」の立ち上げに参画。
2017年、40年ぶりとなるコーポレートアイデンティティ(CI)の刷新を推進。
2018年、執行役員 コーポレートコミュニケーション本部長に就任。
2021年、デジタルマーケティング推進プロジェクトのプロジェクトマネージャーを担当。
2022年、新設されたデジタルコマース事業本部長を兼務。
2023年、パーパス策定を主導。
2024年、マーケティング本部長に就任。
2025年、広報機能をマーケティング本部傘下に統合。
2026年、新規事業を担うフューチャー事業部をマーケティング本部傘下に統合。

朝倉 道宏 氏
株式会社ライトホールディングス/株式会社ライトパブリシティ

ライトパブリシティで外食、食品、化粧品、化学会社等の多くの業種のクライアントをプロデューサーとして担当。
2005年メディアプロデューサー、2015年クリエイティブディレクターを兼任。
2025年よりライトパブリシティグループ全体のビジネス開発を担当。
複雑化するクライアントの課題に対して、広告の枠にとらわれずブランディング、コミュニケーション、商品開発等の様々な領域でビジネスをデザインしています。

徳野 佑樹
アートディレクター

多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。
博報堂、TBWA\HAKUHODOを経て2023年にTOKU設立。
広告のアートディレクションを中心に活動。主な受賞に東京ADC賞/カンヌデザイン部門:ゴールド/NYADCデザイン部門:ゴールド/ACC デザイン部門:ゴールド/クリエイターオブザイヤーメダリストなど。
主な仕事にマクドナルド、日産、キリン、Google、ユニクロなど。
一般社団法人「注文をまちがえる料理店」理事
多摩美術大学非常勤講師

モデレーター:萩原 幸也 氏
武蔵野美術大学大学校友会 会長/武蔵野美術大学 評議員/武蔵野美術大学ソーシャルクリエイティブ研究所 客員研究員 

山梨県生まれ。武蔵野美術大学卒業後、大手ITサービス企業へ入社し、サービスブランディング、マーケティングを担当したのち、多くのサービスの立ち上げをクリエイティブディレクターとして担当。
カンヌライオンズ グランプリなど国内外のアワード受賞。
SNSでの総フォロワーは11万を超える。母校である武蔵野美術大学にて社会人への創造的思考育成プログラム「VCP」の立案、講師も務め、複数企業のブランド/デザインコンサル、「駅もれ」といった独自プロジェクトも手がける。
JAA 公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会 クリエイティブ委員/県庁公認 山梨大使

1.    オリエンテーションの語源から考える「本来の目的」とゲストの共創の軌跡

セッションの冒頭、モデレーターの萩原氏から、意外と知られていない「オリエンテーション」の語源についての解説がありました。

(左)武蔵野美術大学 萩原氏・(右)ライトホールディングス 朝倉氏
(左)武蔵野美術大学 萩原氏・(右)ライトホールディングス 朝倉氏

「オリエンテーションの語源は、ラテン語で『東』や『日が昇る方向』を意味します。建物を建てる時に『あっちが東だから、ここから建築を始めよう』と方向を定め、状況を把握するという意味に転化していった言葉です」と萩原氏は語ります。

本セッションでは、オリエンとは発注者が受注者に条件を一方的に伝える場ではなく、「そこにいるチーム全員で、同じ方向を向くためのすり合わせの作業」であるという解釈のもと、議論が進んでいきます。
実際、今回登壇したカンロの内山氏、ライトパブリシティの朝倉氏、アートディレクターの徳野氏の3名は、これまで数々のプロジェクトを共に手掛けており、その関係性はまさに「同じ方向を向く」ことを体現するものでした。

セッションでは、これまでの共創の軌跡としていくつかの具体的なエピソードが紹介されました。 

「ピュレグミ」パッケージ刷新と、CI(コーポレートアイデンティティ)の変更

徳野氏が手掛けた「ピュレグミ」のパッケージアップデートは、実はカンロ側から「パッケージを変えてほしい」というオリエンがあったわけではありませんでした。全体の広告コミュニケーションの相談の中で、徳野氏自ら「パッケージも変えましょう」と本丸の提案に踏み込んだといいます。 

(左)徳野氏・(右)カンロ 内山氏
(左)徳野氏・(右)カンロ 内山氏

「『この提案は、さすがにどうなの?ないんじゃない?』と驚く内山氏に対し、『自分が一番ピュレグミのことを考えていますので』と徳野氏が返したエピソードからは、クリエイターがクライアント以上にブランドの方向性を深く考え抜く姿勢がうかがえます。

また、2018年のカンロのCI刷新時も、形式張ったオリエンシートから始まったわけではありませんでした。
内山氏が社内でまだ正式な決裁を取る前の段階で、「ちょっとCIを変更したいと考えていて」と徳野氏にフラットに相談を持ちかけたことがスタート地点でした。CI刷新のゴールイメージを作っていく中で、「糖が悪者にされがちな時代において、飴や糖が主役であり、良いものだと宣言し直す」というブランドの目指すべき方向性が2人の間で一致したからこそ、スムーズにプロジェクトが進んだと振り返ります。

コロナ禍におけるECサイト立ち上げとデジタルマーケティング

一方、プロデューサーの朝倉氏との仕事では、コロナ禍でのECサイト立ち上げのエピソードが語られました。

店舗での販売機会が失われ、突貫工事でECを立ち上げたカンロ。その後、本格的にデジタルマーケティングを推進する際、内山氏は「何か良いアプローチはないですか?」と朝倉氏に相談を投げかけました。
その際、他社のコンサルタントが100ページにもおよぶ分厚い提案書を持ってくる中、朝倉氏が提示したのはわずか4ページの資料でした。朝倉氏は「実績のあるECマーケターをアサインし、最短で効率的なお金の使い方を提案する」という、カンロの真の課題解決に直結するチーム編成を提示し、見事その仕事を受注しました。

(左)武蔵野美術大学 萩原氏・(右)ライトホールディングス 朝倉氏
(左)武蔵野美術大学 萩原氏・(右)ライトホールディングス 朝倉氏

 これらのエピソードから見えてくるのは、優れたクリエイティブやビジネスの突破口は、情報が網羅された「完璧なオリエンシート」から生まれるとは限らないということです。
フラットな相談ベースであっても、ブランドの目指すべき方向を深く共有し、時にはクリエイター側から要件を超えた提案を行う。そうした強固な信頼関係と共創のプロセスこそが、オリエンテーションの本来の目的であることが示されました。

2.    良いオリエンの条件とは?現場のリアルエピソードから再考する

「良いオリエンとは何か」という核心に迫るにあたり、まずは現場で頻発している「困ったオリエン」の実態について、赤裸々な意見が交わされました。

モデレーターの萩原氏は、昨今の若手マーケターや宣伝担当者からよく聞かれる不満を紹介します。
「『代理店が全然言うことを聞いてくれない』『オリエンで伝えたことと全然違うものが上がってきて困っている』という相談をよく受けます。でもそういう時は大抵、クリエイターが悪いのではなく『そもそもオリエンがダメだったんじゃないですか』という話をしています」

MaとChiの寺子屋の会場の様子
MaとChiの寺子屋の会場の様子

では、クリエイターから見て「ダメなオリエン」とはどのようなものなのか。
数多くのオリエンを見てきたゲストの面々は、クリエイターのやる気を削いでしまう生々しい具体例が次々と挙がりました。

①上司の意見を詰め込みすぎた「全方位型オリエン」

「情報がびっしり書かれていて量が多いのに、結局何がしたいのかわからないオリエンも巷に溢れていますね。担当者が社内承認を通すために、上司や役員から言われた『この要素も入れた方がいい』という意見を全部拾い上げてしまう。結果としてA方向、B方向、C方向と向いているベクトルがバラバラになり、クリエイター側は何を作っていいのかわからなくなってしまいます」 

②プロダクトアウトすぎる「スペック語り」

「商品を作った人はとにかく商品の全てを伝えたくなってしまいがちです。その結果、例えばメモリーカードの広告キャンペーンであれば『容量が10メガから20メガになったのがすごいんです!』といった話を永遠にしてしまうということが起きがちです。でも、そのスペックの話だけでは世の中は絶対に動きませんし、クリエイターもアイデアは簡単には浮かびません」 

③クリエイターのジャンプを阻む「細かすぎるガードレール」や「AIコンテ」

「最近だと、AIで作ったデザインやCMのコンテを見せられて『担当としてはこういうイメージを持っています』と言われることがありますが、これは本当にクリエイターのやる気をなくします(笑)。遠くにアイデアを飛ばしたい時に邪魔でしかない」と苦言を呈します。加えて、「15秒のCMの中で商品名を3回言ってください」といった細かすぎる制約も、「枠にハマりすぎていてオリエンをする意味がない」と指摘しました。

こうした本音の応酬に対して、モデレーターの萩原氏は、有名クリエイティブディレクターである古川裕也氏の言葉を引用し、以下のように話します。

「きっちりきれいに作られたオリエンシートよりも、『今こういうことに課題があって、どうにかしたい』という担当者の『欲望』がまずきちんと伝えるということが重要です。」

これに対して、内山氏も、「オリエンを100%そのまま打ち返すのではなく、クリエイターが『もっとすごいことを返してあげよう』と思える環境を作ることが大事かもしれませんね」

(左)徳野氏・(右)カンロ 内山氏
(左)徳野氏・(右)カンロ 内山氏

ただし、「自由にやってください」という丸投げが一番困るという点でも登壇者の意見は一致しました。

「ジャンプ台はちっちゃい方がいいんです。『誰に向かって、どういう目的で届けたいか』という制約(ジャンプ台)をあえて狭く設定してあげることで、クリエイターがそこから遠くへ飛ばしてくれます」と内山氏は語ります。

④2者間に「世の中」を絡められるか

アートディレクターの徳野氏からは、クリエイティブやアウトプットを飛躍させる最も重要なオリエンの要素として「世の中の視点」が提示されました。

「クライアントとクリエイターの2者間だけだとなかなか上手くいかず、そこに『世の中』が絡んでくるかどうかが肝だと思っています。単なる商品の強みだけでなく、『今の世の中の状況に対して、この商品がどういう位置に行くべきなのか』という視点がオリエンに含まれていると、クリエイティブは一瞬でジャンプできます

 その好例として、徳野氏が手掛けたマクドナルドの「三角チョコパイ」のエピソードが語られました。

「当初のオリエンは単に『クリームが増えた』というものでしたが、当時はコロナ禍で人々が季節の訪れを感じにくくなっているという『世の中の状況』がありました。そこで毎年秋に出るこの商品を『三角チョコパイの季節』と規定し直したんです」

情報の網羅性や社内調整の痕跡ではなく、「ターゲットの明確な設定(狭いジャンプ台)」、「担当者の熱意や欲望」、「世の中と接続する視点」。これらの要素が揃った時、クリエイターの想像力を最大限に引き出す「良いオリエン」になるということが、リアルなエピソードとともに浮き彫りになりました。

3.    競合プレゼンの落とし穴と、正しい方向へ飛ばす技術

話題は、広告業界でよく行われる「競合プレゼン(コンペ)」の是非へと移りました。

MaとChiの寺子屋の会場の様子
MaとChiの寺子屋の会場の様子

プロデューサーの朝倉氏は、有名クリエイティブディレクターである米村浩氏(元Wieden+Kennedy)の言葉を引き合いに出し、クリエイターが持つ「遠くへ飛ばす技術」について語ります。

「クリエイターにはアイデアを遠くへ飛ばす技術があります。しかし、どんなに強いクリエイティブを作る人でも、それが『正しい戦略のフィールドの中』で飛ばされているかが一番大事なのです」

朝倉氏はこれをゴルフに例え、オリエンの方向性がブレていることの危険性を指摘しました。

「オリエンで方向が定まっていないと、クリエイターはいろんな角度に向けて打つしかなくなります。フェアウェイはこっちなのに、真後ろに向かって思い切り打たれても、強いクリエイティブかもしれないけれど正しいかどうか判断できません」 

その上で、コンペという形式自体が持つ構造的な弊害について次のように語りました。

競合プレゼンになると、クライアントの純粋な課題解決に向き合うのではなく、『他社(競合代理店)はこういう攻め方をしてくるんじゃないか』と横を見て勝負しなければなりません。すると、本来のターゲットからズレた全方位的な案になってしまう、あるいは、どこかで見たような同質化した提案になってしまう危険性があります」 

この意見に対し、アートディレクターの徳野氏も「独立してからは、原則として競合はやらないと決めています」と同意します。

「僕に仕事が来て、僕と仕事をしてくれるという一対一のフラットな関係性になれると、一緒に企めるし、物事を進めやすくなります

発注側である内山氏も、「コンペは不毛だと思っています。チームができているならずっと一緒にやっていく方が良い」と、事業会社の立場からもコンペの難しさを語りました。

ただし、「現状を打破したい時や、より上位の課題、戦略レベルでの意見を求めている時は意味があるかもしれない」と補足します。

いかにジャンプ台の方向を狭め、そこからクリエイターに遠くへ飛ばしてもらうか。

競合という形式的な競争原理よりも、パートナーとしてのフラットな信頼関係こそが、優れたアウトプットへの近道であることが示されました。

4. クリエイティブをジャンプさせる「本質的なインサイト」と「信じる力」

セッション後半の質疑応答では、参加者から寄せられたリアルな悩みにゲストが答えていきました。

(左)徳野氏・(右)カンロ 内山氏
(左)徳野氏・(右)カンロ 内山氏

「オリエンにこれを入れてほしいというものは?」という質問に対し、朝倉氏と徳野氏が口を揃えたのが「インサイト」の重要性です。

「クライアント都合で作られた、浅いインサイトや逆算されたインサイトが多い印象はありますね。『世の中の人が普段から不満に思っていること』から動かすのが本当のインサイトなのに、自社商品に都合よく書かれていると困ってしまいます。世の中の視点が入った深いインサイトの手がかりがあると、クリエイターとしては非常に助かります」と二人は語ります。 

では、どうすれば良いインサイトを見つけられるのか。

内山氏は、ターゲットと1対1で向き合い、「なぜ?」を繰り返すことの重要性を語ります。

「最近インサイトだなと思ったのは、大学生のSNS利用です。時間があるとついX(旧Twitter)をずっと見てしまうけれど、見た後に『また見ちゃった』という強い罪悪感を感じている。休みたいのに接続してしまう、本当は見たくないのに見てしまう。こういう生の声の中にもヒントがあります」(内山氏) 

また、「社内で徹底的に議論するより、消費者にテストしまくる方がいいのでは?」という質問に対して、徳野氏は「自信を持て、と言いたいですね」と力強く答えます。

「良いデザインって、いろんな人の意見をもらえない(万人に最初からウケるわけではない)ものなのですよ。いろんな人の意見を聞きすぎると、伝えたいことが増えて丸くなってしまう。デザインは見た目のシンプルさよりも『伝わり方のシンプルさ』が重要なので、意外と少人数で『これを信じる』と決めた方が上手くいきます」(徳野氏)

情報の網羅性や多数決の論理に頼るのではなく、生身の人間から抽出した「本質的なインサイト」を信じ抜くこと。それがクリエイティブの強度を高める秘訣のようです。

 

5. ラップアップ:オリエンは完璧でなくていい。共創のスタート地点

1時間にわたる白熱したセッションの最後、登壇者たちからチームビルディングの要諦と、総括のメッセージが送られました。

MaとChiの寺子屋の会場の様子
MaとChiの寺子屋の会場の様子

内山氏は、良いクリエイティブを生む土壌として「心理的安全性」の重要性を挙げました。

「話しやすい雰囲気を作ること、不機嫌な顔をしないこと。そして飲みに行くなどのコミュニケーションを通じて、クリエイターたちの非合理かもしれない直感や飛躍を、クライアントとしてちゃんと信じてあげること。その姿勢が企業側には求められているのだと思います」

朝倉氏もそれに呼応し、「普段の何気ないコミュニケーションの中から、クライアントの『本音の欲望』を引き出せるような関係値を作っておくことが大切」と語りました。

最後に徳野氏が、本セッション全体を包み込むようなメッセージで締めくくりました。

「今日話していて思ったのは、最初から『完璧なオリエン』ができる人はいないのではないかということです。でも、悩みのポイントや目指したい方向性は共有できる。関係値ができる最初のきっかけがオリエンであり、そこから一緒に作っていく過程こそが楽しいのだと思います」

今回のセッションを通して見えてきたのは、良いオリエンとは「完璧な指示書」を作ることではなく、クライアントとクリエイターが「同じ東の空」を見上げ、課題や世の中の状況、本音の欲望を共有し、共に企むための「対話のスタート地点」であるということでした。

企業規模や立場を越え、お互いへのリスペクトと熱量を持って協働することの重要性が、3名のプロフェッショナルたちの言葉から痛いほど伝わってくる、濃密な時間となりました。

 

6.今後のご案内

メインセッションにご登壇いただいたスピーカーの皆様、モデレーターの萩原氏、そして会場へお越しいただいた参加者の皆様のご協力のおかげで、今回も盛況のうちに幕を閉じることができました。

「MaとChiの寺子屋」は、今後もクリエイティビティを磨き、刺激し合える場を提供していきます。
次回は2026年9月9日(水)「ヤマハxサイバーエージェント:現地参加者の視点で読み解く、カンヌライオンズ2026~世界のクリエイティビティの最前線~」の開催を予定しております。

「ヤマハxサイバーエージェント:現地参加者の視点で読み解く、カンヌライオンズ2026~世界のクリエイティビティの最前線~」

次回の開催情報やイベントの詳細につきましては、Peatixイベントページよりご案内しますので、ぜひフォローをお願いいたします。

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