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特別インタビュー

CEO・COO対談【2/3:組織と人】

多湖大師 / 諸石真吾

#オプサーメンバー
投稿日2023年08月22日
更新日2024年08月16日

「Create Design Cycle~デザインで社会を循環させる~」をコンセプトとした、クリエイターと企業を繋ぐビジネスマッチングサービス「opusr(オプサー)」を運営するHeurithm(ヒューリズム)。
今回はヒューリズムの創業者であるCEO・多湖、COO・諸石による対談記事を三編にわたってお届けします。

第二節は、ヒューリズムが大切にする価値観や、その根底にある二人の原体験について聞きました。

組織と自身の本質に向き合う

ー(編集部)先ほどの「Paint it New Color」や「テクノロジーで新しい選択肢を創出する」を実現していくために、ヒューリズムの仲間の中では言わなくても伝わっている、共通の価値観などはありますか?

多湖
「本質に向かう力」ですね。何かを変えようとする行為って、非常に大きな負荷がかかります。その時、本質を突き詰めることに対する自信、意思、実行力がなければ何も実現できません。言い換えれば、それが備わっている人だけが動いていけば良いと思いますし、ヒューリズムに関わってくれる方々はもれなくその力がある人達だと思います。

加えて、ヒューリズムの社名や「Paint it New Color」にも繋げてお話しすると、感情を優先すべき瞬間と、論理を優先すべき瞬間を見極めることのできるバランス感覚は組織の中で共通していると思います。だから、今のヒューリズムは比較的、言語化しなくても意思が伝わり、有機的に動ける状態になっています。
このような感覚的な要素は絶対に伸ばすべきであり、組織内で共有されていなければなりませんが、感覚的であるが故に説明して理解してもらうようなものでもありません。そこで重要になるのが、各々がこれまで積み上げてきた経験や、そこから生じる反射的な判断です。

感覚的な判断を信じるというのは非常に難しいことですが、ヒューリズムに関わる人が各自の得意領域において持っている感覚は正しいと私は信じていますし、その信頼に足るくらい、一つ一つの問題を各々が深く掘り下げて考えていると感じています。もし、その感覚を信じた結果、間違い、失敗したとしても、それを学びにもう一度挑戦すれば良いだけですしね。
信じて動く、その上で失敗したら失敗したという経験を糧にまた考える。そういう組織でありたいと考えています。

諸石
多湖が小難しい話をしたので、あえて少しラフにお話すると(笑)、「ダサいことをしない」そういう人の集まる組織でありたいですね。
小手先の課題解決とか、短期的に利益を生めるからとかそういうことではなくて、やっぱり世の中の何がどのように良い方向に変わっていく提案ができているか、ということにこだわりたいと思いますし、それが当たり前の文化をつくりたいと思います。

ー(編集部)みんなが本質に向き合う、突き詰める、これを当たり前にやるための、行動指針とか行動原則などはありますか?

多湖
正直、組織としてまだ具体的に言語化して掲げることはできていません。ただ、創業者として、まだメンバーも限定的な今の状況においては、組織内の自由度を担保することが私の責任だと思います。
行動指針や行動原則というよりも、少数の専門家集団であるが故に、メンバーの発想や意志を自由に発揮でき、それを信じることができる環境づくりの方が重要だと考えています。

諸石
行動指針や行動原理はいずれしっかり作っていかなきゃいけないものだと思います。ただ、まだ我々の企業規模も事業もそのフェーズではありません。「ダサいことはしたくない」という感覚は今ヒューリズムに関わってくれている方々とは共有できていると思っていますが、関わる人の数が増えていけばそれも簡単ではないと思います。

多湖
人数が増えて組織が大きくなれば管理の必要性が生じて、仕組みや制度を作らなければなりますが、今の時点では「フラットであること」の方が重要ではないかと思います。

ー(編集部)先ほど、感覚的な部分や信念的な部分は過去の経験の蓄積から築かれると多湖さんがお話しされていましたが、「本質を突き詰める」や「ダサくない」というのはお二人のどのような経験から築かれたものなのでしょうか。

多湖
私の場合は、父の影響が大きいですね。父は飲食店を経営している事業主だったのですが、経営者ゆえの判断に対する厳しさなのか、進学や就職などの人生の転換点に直面した際には、必ずといって良いほど父に核心を突かれました。「お前は本当にそれをやりたくて今の選択をしたのか?」みたいな。

私の家族は「〇〇しなさい」という事を一切言わない人達で、個人を尊重してくれる環境でした。自分が信じた道は全力で応援してくれるのですが、自分が信じきれていない選択については家族が察知して鋭く問うてくる、そんな家庭でもあります。
また、個人を尊重してくれる一方で、年齢関係なく基本的に平等の精神なので家庭の中でも常に勝ち負けがありました(笑)。常に勝負事であり競争、白黒つけるという価値観のもとで育ったため、基本的に私は負けず嫌いな性格ですし、そういう家庭環境にいたからこそ、納得できるまで考え抜く、本質を突き詰めるという感覚が養われたのかもしれません。

諸石
「ダサくない」というのは、単純に、人ってダサい自分を自覚してしまった時に悲しい気持ちになるじゃないですか。先ほどバンドをやっていた話をしましたが、私は何かに取り組むにあたって、特別な動機やモチベーションを求めるタイプではなく、関心があることに対しては自然と興味が湧き続けているという感覚を持っています。

音楽では結果が出せずに挫折しましたが、それは自分の立つステージが、ライブハウスからビジネスに変わっただけだと思っています。音楽に打ち込んでいた時に描いていた”かっこいい自分”や、それに準ずるパフォーマンスの良し悪しって具体的な評価基準があるものではありません。
そのため、自分が積み上げてきた努力の量や、最終的なアウトプットに対して自分で納得できるかどうかが大事になってきます。そういう意味で、努力する対象が音楽からビジネスに変わったとしても、自分が納得できるパフォーマンスを出すというところは変わらずにいたいと考えています。
多湖と起業という選択をしたことも、基本的にロックスターでありたいという願望があるからかもしれません(笑)。
将来像がシミュレーションできてしまう人生は、ビジネスパーソンとしての”かっこいい自分”と少しズレてしまった気がしたんですよね。バンド時代、自分の曲を聴いて涙してくれる人や、知らない人がサインを求めてきてくれるような、人の心を動かせた実感ってかけがえのない体験なのですが、それを自分の考えたプロダクトで実現できたら、想像していた「かっこいい自分」に今より近づけるのではないかと感じました。

ー(編集部)組織に対する考え方と、今のお二人を形成した原点についてお伺いしましたが、未来について、お二人は今後、ヒューリズムをどのような組織にしていきたいですか?

多湖
そうですね...良い意味で「社会に順応・適合し過ぎない組織」でしょうか。つまり、大多数の人とは違う感性を持ってる人たちの集合体というイメージです。色々な価値観の人達が自由に、ただし互いにリスペクトしあっている状態は常に維持したいと思います。

諸石
あとは、月並みな話なのですが、自社に関わってくれる人達、自社のサービスに関わってくれる人達やお客様、みんなに少しでも感謝してもらえる会社でありたいですね。


次回記事では ヒューリズム の最初の事業、オプサー について2人の想いを掘り下げます。

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